出産などで生じるブランク。ツラくても克服した方が良い理由とそのコツとは?
何かのきっかけで、長年続けてきたものを一旦やめるとなると不安になりませんか?
20年以上テニスを続け、15年以上バリバリ仕事をしていた状態から、出産・育児で初めて長期間のブランクを経験しました。
そして育児が少し落ち着きテニスや仕事に復帰してみるも、もどかしい思いや自信を失うことが沢山あり、とてもツライ期間を過ごすことに。。
ただ、数年かけてゆっくりとブランクを克服し、今ではだいぶ出産以前に近い状況に戻り、頑張って良かったなと思うことがたくさんあります。
出産だけでなく、介護やケガなどで突然ブランクに直面する可能性があるかもしれません。その時に私が経験したブランクとの向き合い方、が少しでも参考になれば嬉しいです。
(※本記事は「出産がきっかけのブランク」が主に書いてあるのでご了承くださいませ)
なぜブランク明けはツライのか
なぜブランク明けがツライのか、について私の経験をもとにお話しします。
- 当たり前にできたことができなくなる
- 上達ではなくマイナスをゼロにする期間が続く
- 環境が変わり以前のように時間が取れない期間が続く
詳しくご説明しますね。
◆当たり前にできたことができなくなる
ツラくなる要因の大部分が「今まで当たり前にできていたことができなくなる」ことではないでしょうか。
2年近く休んだ後に初めてテニスをした時。ボールが来れば何も考えず勝手に体が動いて打てていたものがボールが目の前にきても「これ、どうすればいいんだっけ?」と空振り。
仕事ではパワーポイントの資料作成をしようとしたら、どの機能がどこにあるのか、
よく使っていたショートカットも全部忘れていて茫然・・。他にも数えきれないくらい色々あります。
こうなることは覚悟はしていましたが、実際にできないという事実に加えて、できなくなっている自分を知る、というのはかなりツラかったです。
(私の例はひどいですが・・普通はここまで落ちることはないかもしれませんね(^^;))
◆上達ではなくマイナスをゼロにする期間が続く
ブランク明けは、上達や成長を目指すという前向きなものではなく、できなくなってしまったものをできるように元に戻す、マイナスをゼロにするだけの作業なので正直楽しくないです。
何かを続けるモチベーションって、そこで得られる達成感や成長への実感などが大きいかなと思いますが、そういう要素はほとんどない状態のまま、かつ先が見えないまま、続ける必要があります。
◆環境が変わり以前のように時間が取れない期間が続く
出産のケースですが、当然ながら育児で全然時間が取れません。
私の場合、出産前は
- 平日は3~4日位はみっちり残業
- 残りの日は早めに終わらせてテニススクール
- 週末はテニス仲間と練習や、たまに試合に参加
- 一時期はゴルフも!
とかなり時間が取れていました。それが今では・・
- 残業は一切できず、ほぼ時短勤務
- 平日はテニスはなし。週末に1回スクールレッスン
- 月1回、都合が合えばテニス仲間の練習に参加
- ゴルフは一切なし
という感じです。。
ブランク明けは、衰えた自分に直面しながら、取り戻すための時間も取れない、というかなりツライものでした。
それでもブランクを克服した方がよい理由
かなりツライ時期が長く続きましたが、振り返ると頑張って克服して良かったなと思っています。理由をお伝えしますね。
- 過去の経験を活かして、成長したりチャレンジできる機会が持てる
- ブランクが怖くなくなる
- 個人としての居場所・交流を維持できる
◆過去の経験を活かして、成長したりチャレンジできる機会が持てる。
完全に辞める、全く新しいことを始める、という選択肢ももちろん良いかと思います。
ただ個人的には、今まで経験を積み重ねてきたフィールドに戻ると、より自分の成長を感じたりチャレンジできる機会が持てるかなと思いました。
私の例ですと、職場復帰後すぐはまともに働けずでコツコツと小さな仕事をこなしていました。1年程経った時、私の経験やスキルを知っていた上司が、それらを活かせるようなとても大きな政府系の国際イベントの主担当にアサインしてくれて、社会人人生でも最高と言えるくらい貴重な経験ができて大きく成長ができたと思います。
仕事を辞めようと考えたこともありましたが、自分の経験を活かしつつ、久しぶりに何とも言えない達成感や充実感を味わって、戻って良かったなぁと実感することができました。
◆ブランクが怖くなくなる。
この先何が起こるか分からず、突然今までやっていたことから離れる必要がでてくるかもしれません。ただ、一度ブランクを克服すれば、自分の心の持ち方や対処法は学んでいるので、どうすれば良いかは何となくわかります。
「どん底を味わった人間は強い」ということも言われますが、何かを克服した、乗り越えた、という経験を得られたことはとても大きいかなと思います。
◆個人としての居場所・交流を維持できる。
育児が始まると、生活圏には子供を通じたつながりが増えてきます。同じ趣味や職場、などに比べると年齢や職業もバラバラ、考え方なども違ったりと特有の距離感や付き合い方が必要かなと思います。
「〇〇ちゃんのママ」だけでなく、一個人として仕事を一緒にする、スポーツなどの趣味が同じ、といったつながりの輪に戻っていくことは、自分らしくいられる場所としてとても助けになりました。
ブランクを克服するためのコツは?
ブランク明けの数年間をいろいろともがいてみて、自分なりに見出したコツ?のようなものをお伝えしますね。
- 完全に元に戻ろうと思わず「進化すること」を目指す
- 仲間や味方に助けてもらう
- スケジュールは子供を最優先にする
◆完全に元に戻ろうと思わず「進化すること」を目指す
スポーツは特にだと思いますが、完全に元に戻るのは難しいと思います。
理由は単純で「年齢を重ねている」ことが大きいです。(若い時のブランクなら大きな影響ないかもですが。またオリンピック選手等の完全復帰!は特別な例かなぁと)
残念ながら、年齢を重ねて確実に筋力や運動能力は衰えているので、その事実を受け入れた上で、もとに戻るのではなく「どう進化するか」に注力した方が良いと思います。
私はテニスでは攻撃的で強打を軸にプレーをしていましたが、出産後、へろっへろな球しか打てなくなり愕然としました。戻そうとしばらく練習をしましたがもう元には戻せないと諦め。。
そこからは相手の球の威力を利用したり、変化球を打って相手のペースを崩したりと、いわゆる「渋めなプレー」に移行して、出産前より上のクラスに上がることができました。
完全に元に戻ろうとするとうまくいかないこともあると思います。自分の状態を受け入れて、柔軟に変えていく位の方が気持ち的にも楽だと思います。
◆仲間や味方に助けてもらう
助けてもらおう!と思って取り組む事ではないですが、仲間にはとても助けられることが多いです。
ブランク明け、下手な自分が上手な仲間と一緒にテニスをするのがツラくて、練習の誘いを断り続けていた時期がありました。断り続けるとまた行きづらくなり、もうテニスいいや・・、と思い始めていたのですが、
ある日「最近一緒にプレーできなくて寂しいです。また来てくださいね」とLINEが。。
嬉しくてまた練習に行くようになったのですが、そのメッセージがテニスを諦めずに続けるきっかけになりました。
また、職場ではかなり落ちている時期に全然別の部の上司が「頑張っていれば絶対チャンスはくるから!」と突然声をかけてくれ・・すごい元気をもらいましたし、その後少ししたら前述の大きな仕事が舞い込んできました。
必ず仲間や味方はいるとおもうので、思い切り助けてもらいましょう。
◆スケジュールは子供を最優先にする
スポーツや仕事でも少しづつ感覚がもとに戻ってくると、そちらを優先したくなってきます。ただ、そういうときでも子供を最優先にすることをオススメします。
少しづつ勘を取り戻し、テニスや仕事の量を増やし始め子供を人に預ける時間が増えてくると、今度は子供のことが気になったり罪悪感で全然集中できなくなり・・。
テニスや仕事には集中できないし、子供には申し訳ないし、良いことは何もありませんでした・・。ブランクの克服もとても重要ですが、親として、子供との時間を最優先にバランスを考えるべきだったなと反省しました。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
ブランクはとてもツライものではありますが、それを克服すると得られるものもたくさんあると思います。
ほんの一例ではありますが、もしご自身がブランクに直面した時に、少しでも参考にして頂けると嬉しいです😊